着物には、種類があります。
「織り」とか「染め」とか、「絹」とか「木綿」とか、いろいろありますが、ここではまず「格」に関することからお話しします。
ということで、今回は「普段着系着物」についてお話しします。
まずは、「小紋(こもん)」。
いろんな模様が繰り返し染められたきものの種類を、小紋と言います。
「小さい紋」と書くので、小さい柄の着物?と思うかもしれませんが、繰り返し模様ならば、大きい柄でも小紋と呼びます。
洋服でいうと、ワンピースぐらいの感じでしょうか。
普段のちょっとしたお出かけから、柄の雰囲気などによっては少し改まった場所に着て行けます。
私でしたら、隣組の新年会、友だちとランチ、クラシックなどのコンサート、同窓会、旅行などには、小紋を着て行くことが多いです。
上の写真は、クラシックコンサートに行った時のものです。
帯は祖母からのお下がりの、刺繍の帯にしました。
小紋はどちらかというと普段着の着物なので、合わせる帯は名古屋帯や半幅帯が一般的です。礼装用ではない「洒落袋帯」も合わせることができます。
帯については、またこの「着物事典」カテゴリーで詳しくお話しします。
次は、「紬(つむぎ)」。
真綿糸や玉糸などを用いて平織りで織られた先染めの着物です。
真綿というのは、「綿」という字から「木綿」を連想する方がいらっしゃいますが、絹です。平織りというのは縦糸と横糸を交互にして織る、基本的な織り方です。先染めというのは、織る前に糸を染めるということです。
小紋よりも格が下で、洋服に例えるならジーンズのような、という人もいます。
光沢がなくてしっかりした織物という感じで、私は生地が滑りにくくて着崩れしにくいので好きです。
着物初心者の頃は、紬ばかり着ていました。
紬の中には、大島紬や結城紬といった高級なものもあります。結城紬なんて高いものは何百万円もします。でも、紬なので格が低く、結婚式などには着て行けません。
この辺りの産地別の紬に関しては、また機会があったらゆっくりお話しします。
私は紬を着て出かける先は、近くの街へのショッピング、親しい友だちとカフェ、実家への帰省、気軽なコンサート、美術館などです。
紬にも、洒落袋帯も合わせることができます。名古屋帯、半幅帯ももちろん、OKです。
上の写真では、洒落袋帯を合わせています。
普段着の着物というと、だいたいこの2つです。
日常的に着物を着る人は、小紋と紬をたくさんお持ちだと思います。
お嫁に来た頃、私は「訪問着」を1セット持っているだけでした。なので、誰かの結婚式の時しか着ないんだろうなぁ~と思っていたのですが、着物に目覚めてからは小紋と紬がすごく増えました。
今では、ワンシーズンに何枚かは、一度も着ていない着物というのが存在するほどです。
なのに、フリマアプリやリサイクルショップでつい着物を買ってしまいます・・・。
今年は着物を買うのをできるだけ控えて、今ある着物をコーディネートして着まわすのが目標です。
それから、順番にお手入れをお願いして行こうかと思っています。
着物・・・奥が深くて好きです。たぶん、この先もずっと、定期的に着ると思います。
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