突然ですが、「遺影写真」のこと、考えたことはありますか?
10年前、義母が亡くなった時、遺影写真をどうするか少し悩みました。あまり頻繁に写真を撮らずにいた義母は、「最近の写真」が少なかったんです。
それで、私たち夫婦の結婚式の時に親戚一同で撮った集合写真の、義母の部分を引き延ばしてもらいました。
それがきっかけで、遺影写真について考えるようになった私です。
40過ぎたら5年に一度、着物で遺影写真を撮りに行っています。
義母の遺影写真選びに少し苦労した私たちは、当時既に認知症を患っていた義父の、将来使うかもしれない遺影写真のことも考え始めていました。
それで、年賀状に載せる写真を撮影するという名目で、義父の意識がしっかりしているうちに、年に一度、家族3人(プラス犬1匹)で一緒に写真を撮っていました。家の日本間だったり、グループホームの居室だったり、その年の状況に応じて数枚ずつ写真を撮り、親戚宛の年賀状に印刷していました。
先週の義父の葬儀の時、この年賀状写真が大変役に立ちました。ここ数年以内の写真なので、違和感なく受け入れてもらえたんです。
実は、私の実家の祖父の遺影写真は、50代ぐらいの時の写真だったんです。亡くなったのは90歳ぐらいだったので、弔問客の方が皆さん「若い写真だね~」と言っていました(笑)。
そんな記憶もあって、義父の最近の写真があった方がいいと判断した私たち夫婦は、撮れる時に撮っておこうと、正面から自然な笑顔の写真を撮って来たというわけです。
一方、私は40歳になった時に、以降5年ごとに遺影用の写真を撮っていこうと決めました。家族からは言い出しにくい、でもないと困る遺影写真。自分からだったら言い出しやすいし、納得のいく写真が撮れます。
そんなわけで、とりあえず40歳の時に写真館に着物を着て行って、第一弾を撮影しました。
せっかく撮るのですから、お気に入りの着物を着ているところを撮ってもらいたくて。
それに、白い半衿がレフ板の役割を果たしてくれて、いい感じに写るらしいんです。
そんなわけで、運転免許の更新も着物で行きたいな~と考え始めている私です。
次回の遺影写真撮影は45歳のときなので、2年後です。実は最近ちょっと思っているのですが、写真館だとイマイチ緊張してしまってうまく表情が作れない気がして、普段の着物でのお出かけの時に夫に撮ってもらっている着物コーディネート写真を使ってもらえばいいか!という気持ちになりつつあります。
気に入った写真をSDカードに入れて、「遺影写真候補1」みたいなファイル名をつけておけばいいかな、と。
そうすれば余分なお金を払わなくてもいいし、その方がいいかしらと思う今日この頃です。
3年前に写真館の人に「遺影用の写真を撮りたいんですけど」と言った時、まだ早いですよと言いつつ、元気なうちに撮っておくのはいいと思いますよ、とも言われました。
病気になってやつれてしまってから撮影するのは、撮る方も撮られる方も気持ちが沈んでしまう、だから元気なうちに自然な笑顔の写真を撮っておくことは、いいことだと思う!というお話でした。
今、私たち夫婦の親の中で生き残っているのは、私の実父だけです。
そろそろ何か理由をつけて、写真を撮り始めようかしらと思い始めています。
今年、古希を迎える実父です。
コメント
年を取った親の遺影の準備は気を使いますよね。我が家では、父が75歳の時から毎年、元旦に乾杯するときについでに一人一人の写真を撮りました。
グラスを顔にかからないように持ち、カメラに笑顔を向けてもらって撮るのです。翌年も元気だったら年賀状の写真にもなりましたし、遺影の際もトリミングしやすかったです。表情もとてもにこやかで、評判も良かったです。
コメントありがとうございます。また、返信が遅くなり、申し訳ありませんでした。
遺影写真は、将来的にも残るものですので、本人も遺族も納得のいくものを用意できればそれに越したことはない気がします。
実母の遺影の時は、脳に転移した乳がんの抗がん剤治療や放射線治療で髪が全部抜け落ち、
ウィッグを装着した状態の写真を使う羽目になり、ウィッグが少しずれていたのでかわいそうなことをしたと後悔しました。
そんなわけで、夫も私も旅先ではできるだけ写真を撮ろうと思ったりしています(笑)。