着物ライフの味方!悉皆屋さん

着物を着る機会が多くなると、いずれはどうしても必要になってくる洗い張りや仕立て直し。誰にお願いしたらいいのでしょうか。

 

着物のお直しや洗い張り、染め替えなど、いろんなことでお世話してくれるお店のことを「悉皆屋(しっかいや)」と言います。

 

今回は、この悉皆屋さんについてお話ししようと思います。

 

自分の着物ライフに合った悉皆屋さんは、本当に頼りになります!

私が着物に夢中になり、実家から母の着物を送ってもらった時、最初に直面した問題が、着物のシミや変色でした。

 

立派な大島紬があったのですが、胴裏(裏地)が茶色っぽく変色していたのです。ラッキーなことに、八掛は無事でしたが、胴裏の変色は、放っておくと表地にまで影響しそうな感じでした。

 

さてどうしようと困った私は、義母の遺品の中にあった着物のたとう紙などに書いてあったお店に電話して相談してみました。

すると、そこで洗い張りと仕立て直しをしてくださると言うので、実家の祖母に相談して、新品の胴裏を送ってもらいました(祖母は呉服屋だったので)。

 

で、その大島紬と新しい胴裏を持って仕立て直しを依頼しに行きました。

母は私よりも10cmほど身長が低く、そのため身丈や裄も短かったので、仕立て直すついでにサイズ変更もお願いすることにしました。

 

その結果、帯で隠れる部分に布を足さないと身丈が伸ばせないことがわかりました。

で、足すための布は持ち合わせがなかったので、お店にある布を足していただくことに。

 

「一ヶ月ほどかかります」とのことでしたので、お願いして帰って来ました。

 

さて、その後、なかなか連絡がなく、結局、4ヶ月かかってようやく戻って来た大島紬。

きれいになって、胴裏も新品で、サイズも合って、いい感じです。足した布が全然違う色柄だったので目立ちましたが、帯で隠れるのでOKです。

 

その後、結構ヘビーローテーションで着ました。もちろん、今でも着ています。

 

それからはリサイクル着物などを入手することも多く、いろんなサイズの着物が私の手元にやってきました。

ちょっとぐらいなら着付けでカバーできたりしますし、「お気に入り度」の低い着物ならそのまま直さずに着て、最終的に処分するのも手です。

 

でも、だんだんリサイクルやオークションで本当に私好みの素敵な着物をゲットするコツが身についてきたのか、「仕立て直してマイサイズにして大事に着たい」と思える着物に出会う率が上がって来ました。

 

そうすると、あまり高くなくて良心的な仕事をしてくれる、かかりつけの悉皆屋さんがどうしても必要になります。

最初に大島紬をお願いしたお店は、待ち時間(仕立て上がりまでの期間)が長すぎたり、胴裏は持ち込みだったのに胴裏を含む金額で請求してきたりしたので、ちょっとご遠慮することにしました。

 

それで、他の着物の時はネットで探して滋賀県のお店にお願いしてみましたら、仕上がりまでが1ヶ月ぐらいで、とてもいい仕事をしてくれたので、それ以来、時々お願いしています。

着物クリーニング~着物直し・着物仕立て|着物お手入れつるや
全国からの注文、全国宅配にも対応する着物クリーニング・着物直しの「お手入れ専門つるや」です。着物クリーニングやサイズ直し・金彩柄直しなど、着物クリーニング~着物直し・着物仕立てまで、着物お手入れ専門で知識も豊富ですから安心で丁寧です。

 

あとは、私は利用したことがないですが、七緒などの着物雑誌でよく見かける「きものおたすけくらぶ」は評判が良さそうですね。

きもの(着物)のシミ抜きは、きものおたすけくらぶ - 染み、カビ、保管、全国、着物のクリーニング、価格、
きもの(着物)の染み(シミ)、汗、クリーニングのお悩みは、呉服の総合加工業者が着物のお悩み解決!

 

で、数年前、たまたま地域限定雑誌に広告が載っていてみつけた前橋の悉皆屋さんが、現在の私のかかりつけ悉皆屋です。

その着物がどういういきさつで私の手元に来たのか、どのように直したいのかなどじっくりと聞いてくれて、代金も頑張ってお勉強してくれる場合もあって(笑)、とても助かっています。

もう何度かお願いしていますが、仕上がりが気に入らなかったことは一度もありません。

 

母の淡~いグリーンの色無地を、濃い青に染め替えてもらったことがあったんですが、色見本などを見ながらじっくり検討して決めさせてもらって、見事に思い通りの色になって返って来た時には感動しました。

唐草の立涌の地紋が入っていたのですが、濃い色だと地紋がよりハッキリするので、着姿に映えるんです。

森山良子さんが地元のコンサートホールに来てくれた時に着て行って、同じ会場にいたご近所さんにかなりほめていただきました。

 

こちらのお店は、ご主人がまた気さくで話しやすく、仕立て直しのお願いをした後つい長話をして駐車場の料金が・・・というケースもあります(笑)。

きもののことなら 悉皆処 ひとむすび
群馬県前橋市で悉皆業をしております「悉皆処ひとむすび」のホームページです。おきもののお手入れ、お直し、クリーニング、仕立て直し、工芸修正など、おきものにかんすることのご相談をお伺いいたします。対面相談を基本とし、迅速かつ親切丁寧なご対応を心がけております。まずはお電話でお問い合わせください。着物のことなら「悉皆処ひとむ...

 

上2つのお店はネットでの依頼なので、実際に着物を見ながらいろいろ打ち合わせをすることができません。つるやさんは毎回いい仕事してくれすので間違いないですが、やはり実際に着物をはさんで向かい合って相談できるお店のほうが、将来的にはいいと思います。

 

その場で「普段、どの辺で腰ひもを結んでいますか?」と尋ねられて、店内で実演して「ここですね」と言ったこともありました。腰ひもを結ぶ位置って個人差があると思うので、足し布をするケースなんかは帯の位置を推測するために、その人の普段の腰ひも位置が非常に重要になりますよね。

 

なので、いちばん下の、前橋のかかりつけ悉皆屋さんが今後もできるだけ続いてほしいと願う私です。

今ちょうど直してほしい着物があって、出かけるタイミングを狙っているところなんですが・・・。義父の相続のこととか、公民館でのアロマテラピー講座のこととか、いろいろあってなかなか踏み切れない状態です。

 

早く行きたいなぁ~。

コメント

  1. 麻人 カズコ より:

    大変為になり、楽しく読ませていただきました。着物愛が感じられて、引き込まれました。
    私も独学で、着物を着ています。古着、貰い物、誂え、色々着てます。人からどう思われようと、我が道を行く、、でやってます。

    • 星屑倶楽部 より:

      コメントありがとうございます。また、お褒めいただき、恐縮です(^_^;)
      私は、最初のころは母の形見と叔母からのお下がりを着ていて、最近はリサイクルで入手しています。
      自分なりの楽しみ方を見つけて、大切に着て行こうと思っています。

タイトルとURLをコピーしました